いすゞジェミニ街の遊撃手に捧ぐ

1983年の元旦から放映され、瞬く間にヒットCMになったいすゞジェミニの新TVCMシリーズ「街の遊撃手」。6年間に亘った撮影の裏側を紹介します。

ベルリンの壁、崩壊後に東へ・・・

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ジェミニTVCMの撮影では、「街の遊撃手」才なクルマ」シリーズのために1984年から1990年に架けて足掛け6年間、パリに幾度となく足を運ぶことになりましたが、この間にも世界は激変しており、最も記憶に残っていることは1989年11月のベルリンの壁、崩壊です。

当時ISUZUはOPEL車を販売していたこともあり、またジェミニ・イルムシャーのスティル撮影の用事があったりしたため、フランクフルトやシュトゥットガルトにこの時期数回出かけたことがありました。
また、ジェミニの撮影をしているフランスは西ドイツの隣国だったので、
自分が、東側諸国の自由化の歴史を至近距離で感じることができたことは良い思い出です。

できることならベルリンの壁を若者達が競って壊す様を今すぐにでも見たいと思いましたが、結局ベルリンに出かけることができたのは1991年の3月ですから、崩壊後約1年半後ということになります。
東西ドイツの合併はめでたいことだなと思っていましたが、イルムシャー社の人達は、「西側に来た多くの人達が未就労者なので犯罪も増えたし、あまりにも多くの人達なので受け皿が無く困っている。」という話をしていました。

この写真は、ブランデンブルグ門から旧東ベルリンに入って少し行ったところのビルに止まっていた東ドイツ製トラパントです。
東ベルリンに行ったときの印象は、どのビルも黒く汚くよごれているなあということでした。
トラパントは良く見かけるクルマでしたがどれもオンボロで、写真のこれは手入れが良い方です。